2014年4月4日金曜日

ポップアートの旗手、アンディ・ウオーホールをご存じの方は多いと思います。

現在、六本木ヒルズの森美術館で、ピッツバーグにあります「Warhol美術館」所蔵の作品展を開催中です。 昨年の秋には、六本木の国立新美術館で、我がパワーズコレクションの、ポップアート展をTBS、読売新聞社、国立新美術館主催で開催させていただきました。 プリポップのジャスパージョーンズを始め、リキテンスタイン等、10人程の有名アーティストの作品をコロラドから運び展示しましたが、アンディの作品が展示されていたエリアは、いつも一杯の人で人気がありました。

彼の名言に、"In the future everybody will be world famous for fifteen minutes." という言葉があります。人類の長い歴史を考えた時、1人の人間の生きている時間の短さを思うと同時に、今日の世界の動きの速さをもこれで表現していたと思われます。

以降、この名言に対して、多数の解釈が報じられています。「ウオーホールが有名でない時代、15分でいいから有名になりたいと願った」、「15分で有名になれる現代美術界から、世界を変えることができる」、「美術家は、15分間有名になるだけである」、「15分だけ有名になるのなら、より多数の人が有名になるチャンスがある」等々、意味がいささか不明なものまである様です。

ある日、私はアンディに訊いてみました。「あの言葉は物議を醸していますが、本当はどんな意図があったのですか?」と。彼は「皆さんの色々な解釈や深読みは大変面白いと思います。貴女も好きに解釈して結構ですよ。それが貴女にとっての真実でしょう」と、皮肉っぽく笑って言っていたのを、懐かしく思い出しています。

15分という時間は短いようですが、貴重な時間です。この15分の連続が、人生であり歴史であり、今のこのいとしい時間とつながりましょう。