2015年7月6日月曜日

最近、世の中は不穏なニュースが飛び交い予断を許さない情勢にみえますが、この5月末にフランスのボルドー地域のシャトーを幾つか訪ねて行った折には、昔ながらのワインの産地の平和な自然がありました。

歴史ある有名なワイナリーは、健全な姿を見せていました。いくつかのワイナリーは、所有者が変っているところもありましたが、伝統的な建物が多く昔ながらの姿は美しく見えました。

一昨年カリフォルニアのナパバリーのワイナリーを幾つか訪ねました。ここでは、ワインの制作過程を如何に機械化して、能率的、且つ衛生的に制作するかという点と、可能な限り人の手を掛けない手法を競っていた観がありました。

そこへいくと、ボルドーは有機栽培に力を入れ、機械を最小限に使うことに力を入れて栽培していると観察してきました。どちらが良いとは言い切れませんが、ボルドーの良き昔に帰った自然農法の情景は、何故かほっとしました。

ポイヤックのシャトー・ポンテ・カネの80ヘクタールある広大な葡萄畑では、馬が引く小さな荷車に人が乗り葡萄の生育をチェックしていました。収穫時も地面に与える影響を少なくする為に車を使わず馬と荷車で行うそうです。
農薬や肥料も使わず、従来使用していた石油で動く農耕機械もやめて畑を管理しているそうです。
サンジュリアンのシャトー・ラグランジェは、1983年から所有者が日本企業のサントリーで、建物、庭、葡萄畑とどれも大変綺麗に手入されていて、さすが!と感心しました。

昼食を頂くアレンジがされており、とても美味しいワインとお食事を頂きました。
プレゼンテ―ションルームでは、モニターで畑の場所と葡萄品種がヴィジュアルに見える様になっていて、地形地質に合った葡萄品種を適材適所に栽培され、気候的にも対応管理されているという、立派なプレゼンテ―ションがあったのもさすが日本企業と思いました。(117ヘクタールの畑があります。)
ボルドーのすぐ南に位置する、シャトー・オ・バイィでも昼食とワインテイスティングをさせて貰いました。30ヘクタールの葡萄畑には樹齢100年の古樹が4分の1残っているそうです。このワイナリーは1998年にアメリカ人が所有しました。

日本のワインも、特に白ワインは、世界的に認められてきたそうです。次回は日本のワイナリーをたずねてみようと思っています。